改修でつまずくのは、
工事そのものでは
ありません。
見積を取る前に止まってしまう会社が、いちばん多い。私たちが最初の打ち合わせで実際に伺った言葉を、そのまま載せます。どれも、工事の技術とは関係のない話でした。
CASE 01「古いのは分かってる。ただ、どこから手をつければいいのか」
創業から40年経った建屋。屋根も外壁も床も、どれも限界が近い。ただ、全部を一度にやる予算はないし、どれを先にやるべきかの判断がつかない。業者に聞くと「全面改修で」と言われて、話がそこで止まってしまう。
金属加工/従業員12名・二代目社長
CASE 02「前に頼んだところは、着工してから追加が出た」
見積の段階では収まっていたのに、開けてみたら下地が傷んでいた、配管が図面と違った、と3回続いた。そのたびに稟議をやり直すことになり、社内での信用も落ちた。金額そのものより、読めないことが怖い。
樹脂成形/従業員9名・工場長
CASE 03「止めずにやれるのか、そこが読めない」
うちは1日止めると、取引先3社の納期に影響が出る。工期が2か月と言われても、そのうち何日ラインが止まるのかが分からなければ、取引先に説明ができない。期間ではなく、停止日数が知りたい。
板金加工/従業員20名・専務稼働している側を残したまま工事に入ります。全面を止めるのは、屋根の張り替えなど、どうしても必要な数日だけ。動線と仕切りは、稼働している側と一緒に決めます。
開けてみないと分からない箇所は「ここは開けてから確定します」と先に書き、金額の幅も出します。あとから出てくるのではなく、最初から見えている状態にします。
屋根・外壁・床を別々の工事として組みます。予算や受注の状況を見ながら、次に進むかどうかを、そのつど決められます。
建屋の状態と、止められない工程を伺います。ここまで費用はかかりません。
どこから、どの順で、何日止めるか。稼働側と一緒に組みます。この時点で全面停止の日数が確定します。
仕切りと動線を確保して着工。その日どこまで進んだかを毎日共有します。
段階ごとに一度終わらせます。続けるかどうかは、そこで判断していただけます。
見積は3つに分けて出します。確定する部分と、開けてから決まる部分を、最初から分けて書きます。
開けてから決まるのは、
屋根の下地・床下・古い配管の3か所がほとんどです。
| 区分 | 中身 | 金額の扱い |
|---|---|---|
| 確定 | 材料費・足場・仮設・人工 | 着工前に確定。あとから変わりません |
| 幅あり | 下地の傷み・埋設物・アスベスト調査 | 上限額を先に提示。開けて確定します |
| 都度 | 追加の要望・仕様変更 | その場で見積を出し、承諾後に着手します |
止めずにやれると聞いて、やっと踏ん切りがつきました。
何日止まるかを、契約する前に日数で出してもらえたのが大きかったです。うちは1日止めると取引先3社に影響が出るので、そこが読めないと動けませんでした。
追加が出る場所を最初に言われたので、身構えずに済みました。
前の業者は着工後に3回追加が出ました。今回は「開けてから決まるのはここ」と先に名指しされて、実際に決まったのは2か所だけ。上限額も先に出ていました。
屋根だけ先に、と言えたのが結果的に良かった。
全部やる予算は無かったので、まず雨漏りしていた屋根だけ。1年空けて外壁に進みました。段階で区切れると分かっていたから、最初の一歩を出せました。